第1話「I’m a 仮面ライダー!」 の感想レビュー  

2016年10月2日 日曜日

とうとう始まりました『仮面ライダーエグゼイド』、その第1話の感想です。

聖都大学附属病院・小児科の研修医、宝生永夢(ほうしょう・えむ)が、その天才的ゲームセンスをもって『仮面ライダーエグゼイド』に変身し、ゲームの世界から現実世界に侵食してきたゲームウイルスによって生まれた「バグスター」と呼ばれる怪人と戦う、という筋書き。

今年の仮面ライダーは、まずその3頭身の妙な「ロボコン」のような着ぐるみ体形に話題が(批判的反応が)集まりましたが、それよりむしろ普通の頭身になってからの造形というか顔の部分があまりにもアレで話題になりました。まあ、平成ライダーは、毎年始まる1か月前くらいになると情報が出てきて「なんだこれ?」「ダセー」「こんなの仮面ライダーじゃない」等と、主にネット上では否定的な意見が多くなるものですが、でもだいたい3か月もすればみんな見慣れて、「キョーダインみたいな頭がとがったライダー」も、「左右で色が違うライダー」も、みんな何だかんだ言って、「慣れれば格好良く見えてきた」と違和感なく受け入れられるものでした。

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でも、このエグゼイドはどうかなー。いや、うーん。もうこれ、1回しか言わないから言わせてくれ! このデザインはやっぱないと思うわ!半年経っても、(見慣れるとは思うが)格好良く思えるかどうか、自信がない。架空の2Dアクションゲームキャラがモチーフなので、頭部がなんか髪の毛が逆だっているような形なのも変だし、口に当たる部分がなんか王様のWヒゲみたいで可怪しい気がする。(あ、あと主人公の設定が「ゲーマー」で、携帯ゲームを四十ピコピコやってるんだけど、4歳になる息子が「ぼくもゲームほしい」とか言い出したらどうしてくれるんだこの野郎、という思いもある。)
ほんと、第一回目から言わでものことを言ってしまってごめんなさい。以降、この手の造形批判はいたしません。

さて、肝心の本編の内容はというと、これはなかなか楽しめた。テレビドラマの世界では、「医者と弁護士にはずれ無し」と、婚活指導のような格言があるとされている(この2テーマを扱うと視聴率が安定して取れるらしい)が、その例に漏れず、本作も意外な人気を集めたりするのかもしれない。まぁ、日アサ特撮の成功は視聴率ではなく、玩具売上によって図られるのだが。

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主人公は、かつて自分の命を救ってくれた医者を心の「ヒーロー」として憧れ、自身も医者になって子どもたちを救おうとしている研修医。いや、このコテコテで分かりやすい、王道をいく設定がいいですね、医療ドラマ的で。ブラックジャックによろしく言っといてよ。

謎の天才ゲーマー”M”を探してエグゼイドに変身させるべく、仮野明日那が持っていたゲーマドライバーが、患者の少年がバグスター化して暴走しているところで永夢の前に落ちる。「ゲームなら任せておけ!」「あ、あなたがエムなの!?」これがガンダムで言えば、ガンダムのマニュアルを偶然手にしたアムロであり、エヴァで言えば、目の前に綾波が包帯グルグル巻きで連れてこられた場面ですな。主人公が「乗らざるを得ない」「変身せざるを得ない」状態にどうやって持っていくかが第一話の主眼なわけであって、この展開はなかなかグググ、と盛り上がるところでありました。

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患者の少年が中にいる、というか少年が変身?した姿なのに躊躇なくでっかいハンマーでぶっ叩いてとどめを刺すのはどうかと思いましたが(最後は都合よく少年だけ助け出された)、話題を読んでいたレベル1からレベル2への変形は単純に面白かったし、レベル1のときのアクションゲーム風のCG描写も楽しめました。あの変形がフィギュアでもちゃんと再現されてるってんだから、本当にデザイナーやおもちゃ開発の人たちの苦労には頭が下がります。でもあのCG戦闘は毎回やれるのか? CG制作費もどんどん下がってきてるらしいから大丈夫なのかな。『響鬼』の頃はまだ高くて、秩父ロケとCGで前半で制作費を使いすぎてしまった、なんて話もあったけど…。

振り返ってみると、総合的に演出も脚本もバトルも、絵が賑やかでテンポ良く進んで飽きさせない。これまでの平成ライダー史上を振り返っても屈指の出来と言っていい第一話だったんじゃないかと思います。うん、テンポがいいのは子供向けの30分番組では大事。あとオッサンも家事をしながら見てるお母さんも気が短いから、やっぱテンポは大事。

あ、あと最後に、今回のライダーで一番良かった点は、ヒロインの女の子(仮野明日那(かりの・あすな)/ポッピーピポパポ)がちゃんと可愛くてヒロイン然としている所です。やっぱ1年間見続けるわけで、ヒロインが可愛いか可愛くないかは、ライダーが格好良いかどうかの次に、いや場合によっては同じくらい重要事項なわけです。

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仮野明日那(かりの・あすな)/ポッピーピポパポ役、松田るか(まつだ・るか)1995年10月30日 沖縄県出身

さて次回は、「クールな天才外科医」が新キャラ、そしておそらく早くも2号ライダーとして出てきます。医療もので熱血主人公のライバル役といったら、やっぱそこだよね! 期待してます。

この記事は44分6秒で書きました。

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